岩手前期研修活動レポート 2021年6月21日(月)~22日(火)
- 岩手県及び岩手県森林組合連合会、並びにノースジャパン素材流通協同組合の後援を受けて遠野市森林総合センター多目的ホール及び株式会社遠野バイオエナジーチップセンターで2日間の研修会を開催しました。
- コロナウイルス感染症再拡大防止対策に沿って、木構造のドーム型会場に研修生と経営者・管理者の総勢75名の皆さんにお集まり頂き開催しました。
6月21日(火曜日)遠野市森林総合センター多目的ホールで座学とワークショップ、並びに安全衛生装備・装置装着体験などを行いました。
- 遠野市森林総合センター多目的ホールで研修会を開催しました。
- 開催に伴うオリエンテーションでは、事務局よりコロナウイルス感染症再拡大防止対策に伴う諸注意や、研修に伴う安全管理など詳細な説明を行いました。
- オリエンテーションに続き、森林環境リアライズの石山浩一講師による「近年の林業労働災害の発生状況、改定林業労働安全作業の基準、農林水産業・食品産業の作業安全のための規範」についての講義を行いました。
- 平成29年から令和2年までの労働災害の分析結果から、60歳代以上の死傷者数が非常に多いこと、チェーンソー作業による災害が林業労働災害の6割を占めることなど、数値データを示した説明がありました。
- 災害の発生状況では、災害の写真や動画などの紹介もあり、研修生は真剣に見入っていました。
- 大阪大学大学院人間科学研究科佐藤眞一教授の「林業の働き方改革~中高年期の強みと弱み~」と題する講義は、コロナウイルス感染症再拡大防止対策に伴うまん延防止措置の関係からビデオ講座としました。
- 講座では、青年期までの流動性知能と成人期に高まる結晶性知能の違いの説明から、中高年期以降の熟達化に伴う落とし穴と事故を防ぐための対策など、詳しい説明があり、研修生は真剣に聞き入っていました。
- 休憩時間には、波型平均台、握力や背筋力、屈伸などで、自身の身体機能を計測して、年齢別の平均値と比較を行い、一喜一憂して会場を盛り上げていました。
- 研修会場には2日目以降の伐木実習の手順の理解を促すパネルを設置しました。
- 午後からは、林業技能教育研究所 飛田京子講師によるワークショップ(仕事年表の作成)をグループ活動として行い、最後に活動内容の発表を行いました。
- 自身の林業に関わった経緯やこれからの目標など、飛田講師の質問コーナーもあり、会場全体が賑やかな雰囲気で活動を行いました。
- 会場には複数の安全衛生装備・装置メーカーにブースを出展していただき、初日研修の最後に、各メーカーにショートプレゼンテーションを行っていただきました。
- 株式会社藤興業 【伐木方向指示ガイドレーザーなど】
- 第一合成株式会社 【植栽用エンジン穴掘り機、苗木背負子など】
- オレゴンツールジャパン株式会社【自動目立て機】
- 和光商事株式会社【防護ズボン、イヤーマフ・フェイスガード付きヘルメットなど】
- ハスクバーナ・ゼノア株式会社【防護ブーツ、防護パンツ・ジャケットなど】
- 株式会社ベストテクニカルサービス【ピンポイント天気予測システム】
- 株式会社フォレストシー【ジオチャット 山間地無線システム)】
- 株式会社ファナージャパン【防護ブーツ・パンツ、林業用専用ヘルメットなど】
- 安全装備・装置の実装や操作体験などの時間には、林業労働災害VR体験の提供も行いました。
- 実習の始めは、遠野市森林総合センター多目的ホールで林業技能教育研究所 飛田京子講師による「操作技能のトレーニングと効果」について講座を行いました。
- 座学のあとに、株式会社遠野バイオエナジーチップセンターに移動して実習を開始しました。
- 実習は、先ずは自分流で伐倒して伐倒方向とツルの幅と高さを計測します。
- 次に、正しい伐倒方向の見方や、正しい受け口・追口の切り方を学び、自分のイメージどおりに伐木する訓練を繰り返します。
- 研修生の多くは、地域の伐木指導者が多く、初めの伐倒においても、伐倒方向のズレは少なく、技術レベルの高い研修生が多くいました。
- 講師助っ人の武田さん(一関在住 樵屋 JLC選手)による熱い指導を研修生は熱心に聞いていました。
6月22日(火曜日)株式会社遠野バイオエナジーチップセンターをお借りして、伐木実習を行いました。